協和会ニュース

協和会ニュース62号 2019.7.20

認知症「困ったら相談を・・・」

  • 小説家中島京子氏が実際に認知症によって言葉を失っていく父親と過ごした実体験を「長いお別れ」として映画化されました。

    認知症の診断を受けた、厳格な父親に対し、妻として一生懸命に夫の認知症の症状を受け止め、介護を献身的に行う母親を支えながら、二人の娘が、それぞれの生活がある中、関わりを増やし、戸惑いながらも父親の認知症に向き合うシーンが幾つも出てきました。徘徊し家に戻れなくなった父親を家族で探しまわった場面では、あちこち探し大変だったにもかかわらず、見つけた場所が幼い時に家族で出かけた遊園地の場所だったことを思い出し、なつかしさを感じる場面がありました。
    また、「家に帰える」と言っている父のために、実家に家族全員で帰省した場面など、最後のお別れまでの7年間の日常がリアルに描かれとても印象的でした。監督は映画にしたことで、向き合う時間はただつらいだけでなく、涙もあれば笑いもある、「家族としての大切な別れの時間」だと気づいたと書かれていました。

    認知症の人は、物忘れなどの為に常に不安やストレスに脅かされており、自分の力を上手に使えないもどかしさやいらだち、恥ずかしさ、自分をわかってくれない周囲への怒りを感じている場合が多いのです。自分での力を活かせずじっとしている状態「無為」を放置すると、落ち着きなさや激しい言動といった周辺症状が強まり、せっかくの「その人らしさが」影をひそめてしまいます。
    認知症と診断されても、症状があっても、その人らしく自宅での生活が安心して暮らせるように、家族をはじめ関わる周囲の人が支援することで、緩徐に進行を遅らせることができます。自分の体調の変化をうまく伝えることができなくなるので、身近に物忘れがひどくなっていると心配で困っている方がいらっしゃったら、認知症専門医に相談することをお勧めいたします。少しでも早めに対応をすることで、自分らしい生活の継続ができると思います。病院に入院すると、すぐに退院に向けて治療計画の話を医師から伝えられます。「まだ、入院したばかりなのに」と思う方もいらっしゃいますが、退院したら、どんな生活になるのか、今まで通りで大丈夫なのかと、心配や不安を抱えることが多いことでしょう。ご家族も自分の生活があるので困惑されますが、地域の中で安心して生活できる支援体制を作っていけるのかを考えてみましょう。文京区も支援づくりのため「知って安心退院までの準備ガイドブック」を作成し病院の窓口に置かれています。参考にして準備を始めましょう。

千駄木の風

  • 今年の桜は開花宣言が出てから気温の低い日が続き、思いがけず長い 期間楽しむことができました。 穏やかな日の訪問途中で幼稚園帰りの母娘に出会いました。女の子はひらひらと舞う桜の花び らをつかもうと、ワーと大きな声ではしゃぎながら落ちてくる花びらを追いかけていました。 その姿はとても微笑ましく、子どもは季節や自然を楽しむ天才だなぁと感じ、私も見習い身体 で自然を楽しむ心を持ち続けたいと思いました。

保健師からのアドバイス

今年の夏も暑くなりそうですね。体がだるくなったり、食欲がわかなくなったり… みなさんもそのような経験はありませんか?これらの夏バテはちょっとした工夫で 予防することができます。その方法をご紹介します。

  • 1、食事の工夫
    夏バテになると食欲が落ちがちですが、ビタミンや良質の たんぱく質をとるように心がけましょう。また、暑いからといって 冷たいものばかり摂りすぎないように。胃や腸の負担になってしまいます。 シソ、豚肉、みょうが、きゅうりなどは夏バテに効果的な食材です。

  • 2、水分補給をしっかりと
    水分補給をこまめに行い、脱水予防を行いましょう。特に高齢になると のどが渇いていることにも気づきにくくなります。のどが渇いた時ではなく定期的に 水分をとるようにしましょう。

  • 3、室内温度の調整
    冷房を着けて、室内環境を調えましょう。冷房が苦手な方はすだれや カーテン、扇風機を利用して熱が室内にこもらないようにしましょう。

  • ☆スイカの“すごい”パワー☆
    夏といえば…スイカをイメージしますね。スイカはその 90%が水分でできている上に、ビタミンやミネラルが 豊富なため、スポーツドリンクと同じ効果が期待できます。またスイカに含まれるカリウムというミネラルには、 むくみ予防の作用もあるため、むくみが気になる方にもおすすめです。お食事にうまく取り入れてみてくださ いね。(カリウムを控えるように言われている方は、摂りすぎないようにしてくださいね)

第58回地域交流セミナー「在宅における医療安全について」

  • 令和元年5月16日(木)上尾中央総合病院医療安全管理課の渡邉幸子先生より「在宅における医療安全について」の講義がありました。

    平成11年に病院で手術患者取り違えなどの医療事故が相次いで起こり大きく報道されました。それを機に、事故はあってはならない、あるはずがないという考え方から、起こりえることで、なくせないことであるという考え方に変化が起きました。しかし、重大な事故の前には小さな事故があり、その下には多数のひやりとすること、はっとすることがあるので、それを共有してそこから何かを学ぶことや、事故から教訓を得ようという取り組みがなされるようになってきました。
    個人の力を研修や訓練で磨き、チームの力をルールやマニュアルで高め、環境や物、システムの力も借り、組織全体でエラーの穴を小さく少なくすることが不可欠です。

    事故防止対策は、従来の起こした人を処罰して終わりの責任指向から、なぜ起こったかを考えて対策を導き出す原因指向へと変わってきました。事故から学ぶとともに、日々の訪問の中でも、床が濡れているな、滑ると危ないから拭こうとか、ベッド柵や車椅子の隙間や車輪などに手が挟まるかもしれないから、腕は安全な位置に置こうなどの、危険を察知して行動する『リスク感性』を持とう、そしてその感性を磨こうという思いを強くする講義でした。
    看護師、介護福祉士、ケアマネジャー、など多職種の方々が参加して下さり、終了後もひやりとしたことや、はっとした気付きなどのレポートの書き方についてなど講師を囲んで質問される姿がありました。連携を深めチームで取り組む気持ちも新たにできたセミナーでした。

小布施を旅して

  • 長野県山田温泉高山郷にある250年前より続いている温泉宿は、緑に囲まれた渓谷を降りていくと岩風呂を楽しめ、昔にタイムスリップをしたようでした。また、葛飾北斎の晩年の作品が(89歳)、小布施にある岩松院の21畳大天井絵「大鳳凰図」八方にらみの鳳凰を拝見した瞬間に、迫力に圧倒されました。この絵が160年前に作成され、今もいきいきと輝き続けていることに感銘し、葛飾北斎の絵に対する意欲の凄さを感じとりました。北斎が生きていた時代は、江戸から小布施に行くまで5泊6日かかりましたが、今は新幹線を利用し2時間程で到着することができます。便利な世の中でも、この北斎の絵がいきいきと輝き続けています。

    小布施には名産品であるブドウ畑が多くありこの旅の終わりに、ワイナリーに立ち寄りワインの試飲を楽しむことができました。また、お蕎麦・小布施の栗も美味しくいただき素敵な一泊の旅を娘とゆっくり過ごせました。

  • 協和会の動き
    令和元年
    6月17日〜7月25日
    協和会館外壁塗装工事
    令和元年9月 協和会セミナー開催予定
  • 編集後記

    月に入り例年になく日照時間の少ない冷夏になっています。雨による自然災害も多く、梅雨明けとともにいつも暑さが戻ってくることを待ち望んでいます。

  • 入会のご案内

    協和会は、看護職・介護職の研修をとおして 資質を高め、地域の人々の健康の保持増進を図る団体です。

  • 正会員

    年会費:10,000円
    協和会の趣旨に賛同いただける保健師・助産師・看護師・准看護師・ 介護福祉士ホームヘルパー

    賛助会員

    年会費:3,000円
    協和会の趣旨に賛同いただける個人又は団体

    お問い合わせ先

    一般社団法人東京在宅看護協和会
    訪問看護ステーション・居宅支援事業所 きょうわ

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